西ヨーロッパ世界で絶大な権力を握ったカトリック教会。長期にわたり力を持つと、だんだんと腐敗が進むもの。14世紀頃からすでに批判はありましたが(ウィクリフやフスがすぐに浮かんだだろうか…)本格的に改革が始まるのは16世紀、ドイツのマルティン=ルターが九十五か条の論題で痛烈にカトリック教会を批判したことにはじまります。
当時の教皇レオ10世は、サン=ピエトロ大聖堂の建設にご執心で贖宥状の販売して資金を調達していました。お金を投げ入れるチャリーンという音で魂が洗われる、なんて宣伝するあくどい商売。ギリシャ語(コイネー)やラテン語で書かれた聖書を民衆は読むことができないので、教皇の言い分が嘘かどうかも判断できないわけです。
ルターの主張と、それまで教会に搾取されていた諸侯や市民、領主の搾取をうけていた農民などの日々の不満が同調し、カトリックに対抗する改革運動が展開していきます。宗教改革のはじまりです。
大きくわけると、ドイツ・スイス・イギリスの改革運動の流れと対抗宗教改革の流れがあります。ドイツのルター、スイスのツヴァングリ・カルヴァンと比べると、国策として改革やったイギリスはちょっと特殊ですので要注意。ヘンリ8世の離婚問題から、というのがなんとも言えない。
カトリック側は教義の見直しを進め、減った信者数を回復すべく、アジア地域に乗り出します。大航海時代でアジア航路がつながっているのも大きい。日本も南蛮文化としてこれらを受け入れています。
keyword:「ルターの聖書ドイツ語訳」、「ヘンリ8世ー首長法・エリザベス1世ー統一法」、「カルヴァンー予定説」
アウクスブルクの和議=諸侯にのみカトリックとルター派を選択する権利が与えられた。
=個人に信仰の自由なし、カルヴァン派は採用されない
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